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飯塚桃葉がまだ源六と名乗り
江戸の町の蒔絵師で在った頃の逸話です。
徳島藩主で在る『蜂須賀重喜』が
当時『印籠の名人』として知られた源六に注文を出しました。
蜂須賀家の使者は
『我が殿の庭履き用の下駄に蒔絵をするように』
と黒漆地に流水と水草を配した下絵を示して依頼をしました。
すると源六は
『自分の蒔絵は印籠に施すべき技で在って』
『下駄なんぞに蒔絵なんかするもんか!!』
と断固として断わりました。
使者は憮然と立ち帰り恐る恐る藩主の『蜂須賀重喜』に報告をすると
重喜は怒るどころかその気概に感じ入り
幸阿弥家を凌ぐ破格の超高待遇にて召抱えたと伝えられております。
此れ程までの実話を遺した名工こそが初代『飯塚桃葉』で在り
今作とはその『飯塚桃葉』によって厳かに謹作され
蜂須賀家に伝来した
紛れも無い博物館級の本筋『大名道具』と成っております!
ちなみに本来ならば細工銘を
『観松斎』と入れるように命じられていたにも関わらず
『桃葉』と入れられている事からも今作とは
蜂須賀家の伝来品で在る事に100%間違いは御座いません。
本来ならば印籠蒔絵師として召し抱えられた
『飯塚桃葉』の高尚極まる蒔絵が
何と重箱に施された在り獲ない程に貴重な
究極の別格品と成っております!
和多志の永年の経験の中でも
此れ程までにも美しく厳かなる『重箱』には
未だ嘗て一度たりとも出逢った事が御座いませんし
今後も出逢える機会は
皆無にも等しい確率かと想われます。
図変わりの蓋が二枚付属しておりますが
その出来栄えは真しく
印籠を視ているかの如き完成度と成っております。
大袈裟では無く今作の蓋一枚だけでも
驚異的なる価値を内包しております。
無論の事ですが
江戸の中期の作品と成っておりますが故の
至極当然と言えます微細な使用に伴う劣化や
漆を用いた補強痕等は御了承願います。
補足に書かせて頂きますが
美観を損ねる程の傷みでは御座いませんので
御安心下さい。
途轍も無い印籠蒔絵が重箱に施された
空前絶後の本筋大名道具と成っております!
商品名稱 : | 徳島藩主 蜂須賀家 御用蒔絵師 初代 飯塚桃葉作 江戸中期 蔦蒔絵 四段 重箱 観松斎 |
備註 : | |