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VHS愛と平成の色男(1989)石田純一鈴木保奈美武田久美子財前直見久保京子鈴木京香石森かずえ明石知幸篠原哲雄仙元誠三野力奏一森田芳光松竹

  • 商品數量
    1
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    1円
  • 最高出價者
    sho******** / 評価:127
  • 開始時間
    2025年07月08日 07時10分(香港時間)
  • 結束時間
    2025年07月13日 21時21分(香港時間)
  • 拍賣編號
    1191749355
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スクラ傑作。 散らしている。、恋の火花公の「平成の色男」には、 らえ、現代の願望的ライフスタイルを、森田流恋愛マニュて主人公に次々と結婚を迫る当代田純一、超現実的な妹に女そしモテモテ男光。平成元年を意識的代に現われた男が一人。にと 監督・脚本は、女に、武田しゃれ保京子の美女が扮夜はサッ久美の人気が......。男は、「僕男・活動するタフな男。疲れを知らないこの してスポットライトを浴でチャーミ 者に香、久びている。仕事も恋愛も遊び感 ジャ昼間を 美。る。主人は歯科医鈴木保奈 アルとして映鈴木ス奏者と 平財前直見、成元年。混沌とした新しい時像化してい人気を誇る異才・森田ンブル、 々とれる彼京」を追い求め 覚でーを乗り回し、24時間フきってしい世界・風俗を描き続け、若 ているのだを徹底的に疲れさせてくと5人の美女が織りなす恋愛 

<キャスト>
長島 道行 石田純一 長島ルリ子 ・ 鈴木保奈美
野立百合 ・武田久美子 藤木由加 ・財前直見
.
倉田真理 久保 京子 坂木 恵子 ・鈴木 京香
神山 三夫 桂三木助
<スタッフ>
企画・製作/鈴木 光
プロデューサー/青木 勝彦
監督・脚本/森田芳光
撮影/仙元誠三
照明/渡辺 三雄
録音/橋本文雄
美術/今村カ
編集/川島 章正
キャスティング/飯塚 滋
助監督 明石 知幸
製作主任/坂本 忠久
音楽/野力 奏一
音楽プロデューサー/梶原 浩史
スチール/井本 俊康
絵画協力/タナカノリユキ
撮影協力/Ingrain・株)モリタ・南三陸ホテル観洋
レンタル
SHV 松竹ホームビデオ
発売・販売元 松竹株式会社ビデオ事業部 〒104 東京都中央区築地1-13-5 TEL 03(542)5551 1989 松竹株式会社/株式会社バンダイ
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おことわり このビデオカセットの映像・音声並びにパッケージに関する総ての権利は著作権者が有して させること等 おり、家内を目的としたレンタルに限って許されています。 それ以外の使用 (中古品として業者間で 無断でこれを複製(ダビング)・上映・放映・改善することは権利者に多大な損害 を与えるために禁止されており、違反に対し権利者及び民事により厳しく対処しています。 又、この作品はマクロビジョン社のコピーガード・プロセスにより保護されています。


(2025年 7月 13日 19時 22分 追加)
愛と平成の色男 【スタッフ】 企画・製作:鈴木光 1989年製作 プロデューサー:青木勝彦撮影:仙元誠三 1989年7月8日公開 同時上映:「バカヤロー!2幸せになりたい。」ビスタ/カラー/1時間36分 照明:渡辺三雄 録音:橋本文雄 配給:松竹 製作:光和インターナショナルバンダイ松竹 O 愛と平成の色男 長島道行、35歳。昼間は妹・ルリ子を助手に、女性患者で大繁盛の歯科医、夜はジャズクラブで働くアルトサックス奏者という、ふたつの顔をもつプレイボーイ。女性を喜ばせることが生きがいだが、結婚には興味がなく、気楽な独身生活をエンジョイしたい。目下の恋人・真理、ディスコで知り合った銀座のホステス(昼は画廊勤務)の由加、由加の同僚のホステス(昼は婦人警官)の百合、岩手の一関への演奏旅行で出会った恵子...近頃不眠症の長島は、ぐっすり眠らせてくれる女を求めているのだR...... 公開当時のパンフレットに掲載された鈴木光によるプロダクションノートによると、劇場公開の5カ月前の2月に急遽製作を依頼されたそうだ。森田監督は、3日間で脚本を書き上げ、キャスティングを始めた。その時点で、主演は、同文の表現を借りれば「今もっともトレンディな俳優」石田純一が想定されていた。撮影予定の5月と、石田の充電期間としての1ヵ月の休暇予定が奇跡的に噛み合い、休暇を返上して撮影が行われたという。 美術:今村力編集:川島章正キャスティング:飯塚滋助監督:明石知幸 製作主任:坂本忠久 音楽:野力奏一 音楽プロデューサー:梶原浩史 アシスタント:岡田こずえサックス指導者:勝田一樹小林哲雄監督助手:篠原哲雄蝶野博 撮影助手:佐光朗北信康細井淳一照明助手:黒田紀彦小野晃牧野千文青木浩上田雅晴 録音助手:柴山申広阿部茂岩倉雅之細井正次 効果:伊藤進一(東洋音響カモメ)リーレコ:中村洋編集助手:太田義則ネガ編集:西原昇記録:森永恭子美術助手:原田恭明装飾:坂本享大 小道具:岩井健志信田真セット付:貫井健二 移動効果:南好哲江津千秋衣裳:山田実 スタイリスト:勝俣淳子ヘアーメイク:藤懿裕美子スチール:井本俊康 演技事務:河合啓一 製作進行:金子哲男橋本靖森太郎宣伝:松竹映像宣伝部ファンハウス脚本:森田芳光 【出演】 長島道行:石田純一 長島ルリ子:鈴木保奈美野立百合:武田久美子藤木由加:財前直見倉田真理:久保京子坂木恵子:鈴木京香神山三夫:桂三木助出口のり子:和気香子芝山みどり:田辺美佐子百合の友人A:石森かずえ 百合の友人B:木村敦実 河島沖藤恵美 マンションのアベック女:千葉都季代 谷さん:佐藤恒治 バーテン:原良馬 【記録】 ゴルフボーイ:佐藤文裕 :渡辺直樹 バンドのベース:池田達也バンドのピアノ:角晋一 バンドのドラム:田辺健彦井出幸彦マンションのアベック男:川道信介タクシー運転手:小谷徹 日本アカデミー賞優秀撮影賞(仙元誠三) 優秀照明賞(渡辺三雄) 2本立ての併映作品 B面の映画として コキマロ 問題作、「愛と平成の色男」(1989)の回が来てしまいました。 三沢光晴 しまいましたって...見事に内容がない(笑)?コキマロ と言うより、森田さんの作品群の中でも特に、主にタイトルが意図的に発している軽薄な"イメージを真に受ける方が多いためか、非常に表層的なレベルで誤解されたり軽く見られたりしがちな一本だと思うので・・・・・・。 三沢光晴 でしょう?だから、私はこのタイトルには反対したのですが。 コキマロ 今の感覚で改めて観てみれば、なるほどバブル真っ盛りならではの景気の良さや、緩いコメデイとしての心地よさはもちろん漲っているんだけども、僕はむしろ、独特の不吉さに満ちた作品だとも思っていて。詳しくはのちほど話したいと思いますが、まずは企画の成り立ちから伺ってゆきましょう。三沢光晴 「愛と平成の色男」の前に、まずは「バカヤ私、怒ってます」(1988)の話からしましょう。 コキマロ 「悲しい色やねん」(1988)の前に企画されていたんですよね。 三沢光晴 そうです。その頃『プロ野球ニュース』というスポーツ番組の中に「今日のホームラン」といってホームランばかりを集めたコーナーがあったんです。それを見て「今日のバカヤロー」みたいな番組があったら面白いよねって光和インターナショナルの鈴木光さんが言ったら、森田が「それを映画にしよう」と。それで、「バカヤロー!」と4回ぐらい言わせたほうが面白いからオムニバスにしようということになり、1本30分くらいで4本のオムニバスにして森田が脚本を書きました。日頃から、こういう人が「バカヤロー!」って言ったら面白いだろうなって思っていることがいっぱいあったんです。コキマロ すでにアイデアがストックされていた。三沢光晴 そうです。それが「彼氏にダイエットを強制される女性の話」「自宅が遠くて早く帰るのでフラれるOLの話」「ひどい客ばかり乗せているタクシー「運転手の話」そして「英語がしゃべれない会社員の話」です。 コキマロ どれも発想が面白いですよね。例えば「英語」のエピソード。これまでの森田作品には、ほぼ毎回と言っていいぐらい、英語や英会話学習にまつわるギャグが出てくるので、監督には実は英語コンプレックスがあったんじゃないか、みたいなことをこの対談でもちょいちょい話してきましたけど、この「バカヤロー!」で、まさにそのものズバリをや っているわけですよね。ここで一気に、その件はき出しきった感じもあったかもしれません。三沢光晴 そんなわけで、脚本はすんなり書けました。当初は森田が撮ったらどうか、というお話もありました。 コキマロ それはそれで観たかったですけど。 三沢光晴 私も撮ればいいのに面白いから、と思ったんですけど、森田は「自分は自主映画からすんなりとプロの監督になれたわけではないので、この映画が若い才能が開花するきっかけになれば」と。これからの時代は、他の業界、CM、舞台、PV、音楽・・・・・・そういうところからの才能が監督になっていったらいいのではと常々思っていたこともあり、多方面からの才能が集まったほうが、この企画は広がるだろうということで、堤幸彦さん、中島哲也さん、渡辺えり子(現・えり)さん、自分の助監督の原隆仁さんの四人を監督に抜擢したわけです。当時は助監督出身でないとなかなか監督になれなかった。今はいろいろなジャンルの方が監督になっていますが、その先駆けとして、森田がこのときやったことはとても重要だったと、手前みそながら思います。コキマロ この人選はどうされたんですか。三沢光晴 全部森田が注目していた方です。 コキマロ この「バカヤロー!」以降、「危ない話」(1989)や「ボクが病気になった理由」(1990)など、複数の監督が参加するオムニバスものが日本映画界で軽く流行りましたけど、完全にその先駆けでもありますよね。このように、森田さんのやったことが起点になって同趣の作品が継続して作られてゆく、というのは、このあとも起こる現象です。 えば「武士の家計簿」(2010)が、のちの「武士の献立」(2013)「超高速!参勤交代」(2014)「殿、利息でござる!」(2016)「決算!忠臣蔵」(2019)や同年の「引っ越し大名!」(2019)など、松竹の言わば「サラリーマン時代劇」路線の先駆となったことなどまさにその典型ですし、脚本を書かれた「免許がない!」(1994)が「お墓がない!」(1998)に繋がったりしたのも一例と言えるかもしれません。先見的なアイデアマンとしての森田さんが果たした歴史的役割というのも、実は意外と重要だったりしますよね。 三沢光晴 でも、当時オムニバスは当たらないからって、いろんな会社に配給を断られましたよ。やっと松竹に決まり、それでも興行はけっこう危ないと思われていたんです。しかも「バカヤロー!」の公開の1カ月前ぐらいに昭和天皇の具合が悪くなられたんです。それで、テレビスポットを流すはずが、「こんなときにバカヤローって不謹慎だから」という理由で全部なくなってしまって、これはいよいよ危ないぞという雰囲気の中での公開でした。 コキマロ 言われてみれば、そういうご時世でした。三沢光晴 ところが、10月16日に公開して大ヒットしたんです。「だから監督しておけばよかったのに」とか言う人もいましたけど、本人は「そんなことは関係ない、これでいいんだ」って。 コキマロ そのあとの「悲しい色やねん」は興行的にいまひとつだったとのことでしたが、その前に、製作総指揮と脚本を担当した「バカヤロー!」をばっちり成功させているあたり、森田さんのキャリアの中ではしばしばあることですが、またも帳尻をきっ ちり合わせているというか、やり続けるためのバランスはしっかりとっている感じが、さすがというか、”らしい"あたりかなと。 三沢光晴 「バカヤロー!」がヒットして、翌年「2」をやることになり、「1」は洋画系のあまり多い館数ではない公開でしたが、今度は松竹の邦画系の夏休み2本立てになったんです。2本立てはいいけれど、もう1本がなかなか決まらなくて、ちょうど年が明けて88年1月ぐらいだったと思うんですけど、松竹さんから「何かないのか」と言われて、森田と鈴木光さんと私とで、当時森田が「一人暮らしをしてみたい」と四谷3丁目に借りていたアパートで3日間考えて、森田が3日ぐらいで脚本を書いたんです。それが「愛と平成の色男」です。 コキマロ 2本立ての2本とも同一監督が仕切るというのも、なかなかないことですよね。 三沢光晴 そもそも2本立てというシステムが今はないですからね。本人の狙いは2本立ての2本目の映画。だから肩肘張らず軽く観られる映画がいい。当時はそういうのがいっぱいあったんです。 コキマロ 言葉本来の意味での「B級」映画ですね。のちに「質が低い」というような意味で一般には使われるようになってしまいましたが、もともとは単純に、その「2本立ての2本目」のことを指していた。 三沢光晴 レコードでいえばB面ですね。だから、それにならって軽いものにしよう。でもやるからには、徹底して〝軽い”映画を作る。そのB面映画の質を上げることが日本映画にとって大事だという考えで始まったんです。 写真提供/松竹 岸監督の「永遠の1/2」(1987)にプロデューサー補として参加したのですが、この映画の音楽を担当されていたのが野力奏一さんだったのです。 コキマロ 渡辺貞夫さんのバンドのピアニストとして参加されていた。 三沢光晴 そうです。音楽録りに立ち会っているうちに、野力さんに森田組をやってほしいと思いました。 コキマロ 三沢光晴 さんもジャズのピアノをやられていたから、その見立てに間違いはない。三沢光晴 絶対に合うんじゃないかと。そのときは次に「キッチン」(1989)を撮ることが決まっていたんです。「愛と平成の色男」の話はまだありませんでした。「キッチン」の音楽は絶対野力さんがいいと確信めいたものがあったんです。そうしたら「愛と平成~」を先にやることになった。でも、これもジャズの話で、ぴったりだと思って、結果的にこちらを先にお願いしたんです。 コキマロ 〝軽さ〟というのをすごく意識されていたわけですね。ただその、軽さの徹底具合がまた異常で(笑)、不気味なほどでもある。バブル経済で日本中が浮かれてフワフワしている時代を背景に、モテモテだが不眠症でどこか醒めた独身男・長島が、昼は歯科医、夜はジャズ・サックスプレイヤーとして活躍しつつ、女性たちと軽妙な恋愛模様を繰り広げてゆくという、ジャンルで言えばいわゆるスクリューボール・コメディに分類できるような作品です。三沢光晴 時代はバブル景気の絶頂期で、この直後に崩壊します。 コキマロ まさしくその、「絶頂にして実は崩壊直前」という瞬間の空気が描かれている作品だと思います。キャストは、のちほど詳しく言いますけど、女性陣が魅力的で、みなさん輝いている! 三沢光晴 かわいかったですね。 コキマロ この映画のわかりやすい見どころを挙げるなら、まず女性陣がとにかく素晴らしいのと、音楽がすごくいいことです。 三沢光晴 音楽は野力奏一さん。 コキマロ 「それから」(1985)から前作の「悲しい色やねん」までは梅林茂さんでしたね。 三沢光晴 野力さんにお願いするまでの流れをお話すると、「そろばんずく」(1986)と「悲しい色やね「ん」の間に、根岸吉太郎監督が「一緒にやらないか」私を誘ってくださいました。私が「なんで私を?」と聞くと、根岸さんは「三沢光晴 はすごく優秀なのに、森田だからやっていると思われるのはよくない。だから俺の組でやろう」と。その言葉はいまだに覚えていて、すごく感謝しています。ということで、根 コキマロ なるほど。ちなみに「愛と平成の色男」のサントラって、発売されているんですか?三沢光晴 「キッチン」は出ましたけど、「愛と平成~」は出ていないんです。 コキマロ そうですか...今からでもいいからぜひ出してほしい!それくらいこの劇伴は本当におしゃれで素晴らしいし、今の若い音楽好きにもストレートに刺さりそうな気がします。 キザなセリフを言うのが 真面目な石田純一だから面白い コキマロ このプレイボーイの主人公・長島道行の人物像は、どなたかモデルを想定されて作ったんですか。 三沢光晴 それはないです。バブル時代の30代の男の憧れっていうぐらいで。ただ、不眠症の男の話の構想があったんです。内容はもっとシリアスでしたが。コキマロ それはそれで観てみたかったですが、ともあれそれが、ちょっと嘘くさいほど女性にモテる主人公の、コメディになった。この、歯医者が無条件でイケてる職業、という価値観も、今となってはかなり、過去の話かもしれないですよね。 三沢光晴 それで思い出しました。森田と私が行ってい道玄坂の歯医者さんは今でも現役ですが、当時若くていい男で(ご本人は真面目な方です)、腕も良く、すごく流行っていました。だから、患者を何人も掛け持ちするわけです。森田は「掛け持ちはひどいよ。いつか絶対に映画にしてやる!」と。それで彼を長島の参考にしたと思います(笑)。 愛と平成の色男 三沢光晴 はい。 コキマロ 歯医者が患者さんを掛け持ちするのを、女性を何も掛ける、みたいなイズムと重ねあわせたわけですか。 三沢光晴 そうでしょう。でも、そこになんで「色男」まで。 コキマロ さらに、ジャズミュージシャンでもあるわけだから、確かに表面的には文句のつけようもないカッコ良さ。冒頭、英語タイトルとして「Playerof24hours」と出ますよね。言わずもがなですが、この「Player」は、遊び人とミュージシャン、両方を示している。 三沢光晴 ちなみに最初は単に「Manof24hours」というタイトルだったんですよ。24時間眠らない男、ですね。私は「Player~」でいいと思ったんですが、森田が「これは弱い」と言って「愛と平成の色男」にしました。 コキマロ 「Playerof24hours」が本タイトルだとすると、だいぶ印象が変わりますよね。 三沢光晴 ええ。このタイトルだったら、受け取られ方ももうちょっと違ったと思うんですよ。だって「愛と平成の色男」ですからね。まったく(笑)。コキマロ 90年代には「愛と青春の旅だち」(1982)とか「愛と哀しみの果て」(1985)とか、外国映画の邦題に「愛と××の○○」というのが流行っていましたから、そのパロディですよね。それと植木等さん主演の「無責任男」とか「日本一の〜男」とか、そういうイメージもあったんじゃないですか。あれの平成版という。 三沢光晴 これ、平成元年ですからね。 コキマロ たぶん、タイトルに「平成」がついた最初の映画じゃないかと。 コキマロ ちょっと笑っちゃうくらい、カッコつけた要素"だけ"でできているような主人公像であり作品、ってことですよね。 三沢光晴 もうタイトルからジョークの映画なんです。コキマロ その主人公に、石田純一さんというキャスティング。これはどう決まったんですか。三沢光晴 この頃、石田さんはまじめな人だったんで。ないみたいだけそんなこと言ったら今はまじめじど(笑)。 コキマロ 前年の88年に、いわゆるトレンディドラマの代表格「抱きしめたい!」でブレイクしたばかりではありますよね。森田さんはわりと、テレビを観ていていいなと思った人をピックアップする傾向がある気がしますが。 三沢光晴 テレビのトーク番組をよく見ていました。だいたい本人がわかる、と。ドラマだとどういう演出のもとにその演技をしているかわからない。石田さんはまじめで、すごくいろんなこと考えている人なんだなと。だから、森田は、長島と正反対の人がキザなセリフを言うと面白いと思ってキャスティングしたんですけど、今観ると、長島そのものに見えるじゃないですか。 コキマロ 現在の感覚だと、タイプキャスト的に見えるぐらいです。 三沢光晴 そこはだから、何十年も経つとそうなることもあるんだなあと。 コキマロ 逆に今観ると、石田さんのパブリックイメージのセルフパロディに見えるぶん、長島というキャ 耳真提供/松竹 サックスの演奏をどうしたんですか。僕には実際に吹いているように見えましたけど。三沢光晴 私は撮影現場にいなかったんですが、クランクイン前にかなり練習して、指の運びは完璧にできるようになったと聞いています。 コキマロ クレジットにはサックス指導者の方の名前も出ていますよね。撮影までに吹いている雰囲気は出せるようになったわけですね。 三沢光晴 観ていても全部指は合っているし、ちゃんと息をしているのも分かります。 コキマロ ジャズピアニストとしてお仕事もされていた三沢光晴 さんにそう見えるなら、ひとまず合格でしょう。それが嘘っぽく見えちゃうと、この映画全体が台無しになりますから。 妹萌えの 鈴木保奈美 最高傑作、 武田久美子 コキマロ 長島のひとり言で面白いのは、明らかに彼の内面 ラクターの冗談性が、よりわかりやすくなっている20 かもしれない。 三沢光晴 そうだといいですけど。 コキマロ その石田さんが、キザなセリフを連発するわけです。 三沢光晴 森田は昔から「ニューヨーカー短編集」みたいな、キザなセリフばっかり書いて、映画にしたいと思っていて。この映画でいうと、「動いているようで動いていない都会の朝............」とか「別れはほんの8小節だった」とか。 コキマロ 「平和な街は寂しすぎる。香しい事件を待っている。シャネルのような匂いの事件を......」とか。要はレイモンド・チャンドラーみたいな、ハードボイルド小説風というか。 三沢光晴 それができるのはこの映画だと思ったんじゃないですかね。女性陣もしゃれたことを言いますよね。コキマロ 同時に、登場人物の心の声、モノローグを流すというのは、「のようなもの」の道中付けとか、それこそ「ライブイン茅ヶ崎」(1978)からやっていたことで、非常に初期作っぽいムードもあるなと思うんですよね。 三沢光晴 ナレーションは説明になるから嫌だって、本人は好きじゃないんですけど、これは説明じゃなくて、キザなセリフの"ひとり言”ですから。コキマロ 凡百の作品にあるようなストーリーテリングの不足を補うためのものなどではなく、それ自体がある種の空気感やリズムを生み出す機能を果たしている。まさしくザ・森田映画な手法です。ちなみに、長島はアルトサックスの名プレイヤーという役柄で客前でライブまでやっていますが、石田さんは の声なのに、鈴木保奈美さん演じる超キュートな妹だけには、それが聞こえている。 三沢光晴 ギャグですよね。 コキマロ そのせいで、鈴木さんのキャラクターが、ひょっとしてこの男にしか見えていない幻影なんじゃないか、というふうにさえ見えてくる。 三沢光晴 それはすごい見方ですね(笑)。妹に弱いことは確かですが......。 コキマロ 森田さんは、この世代までの日本の映画監督には珍しく、女性キャラクターに男が抱きがちな幻想を負わせない作家である、という話をこの対談でも何度かしてきましたが、例外的にと言いましょうか、ここでの鈴木さんの役柄には、今でいう「妹萌え」的なファンタジーが明らかに投影されているな、と思うんですよ。だって、現実にはこんな都合のいい妹、絶対いないでしょ。 三沢光晴 森田は一人っ子ですから、たぶん妹がほしかったんじゃないでしょうか(笑)。自分の願望を入れているのかもしれません。 コキマロ 後年、流行ったり一般化したりするものの先取り、っていうのは森田映画あるあるですけど、ここでの〝妹萌え”もそのひとつに入れてもいいかもしれません。ちなみに、「そろばんずく」(1986)木梨憲武さんと安田成美さんが出会って結婚されていますが、鈴木さんも、のちに石橋貴明さんと結婚しますね。だからとんねるずは、二人とも森田映画出演者と結婚しているぞ、と。どうでもいい事実ですが(笑)。 三沢光晴 続けて観ているといろんなことを発見しちゃいますね(笑)。 コキマロ 他の女性陣たちも非常に愛らしい。 三沢光晴 武田久美子さん、財前直見さん、久保京子さん、鈴木京香さん。 コキマロ 最初に出てくるのが久保さん。 三沢光晴 久保さんは女性誌のモデルをしていました。コキマロ 長島は、久保さん演じる女性と別れるために、妹を使って手の込んだ芝居を打つ。なのに残りの人には、だんだん振り方が雑になっていきますよね(笑)。まあそもそも、寄ってたかって騙して別れるって、倫理的にいかがなものか、という問題もありますけど......。 三沢光晴 まあ、倫理的とか言い出したらそもそも成立しない話ではあります。 コキマロ そんな本作で最も輝いているのは、なんと言っても武田さんでしょう!みなさん魅力的に描かれていますが、武田さんだけは、扱いが別格な感じがします。 三沢光晴 なんかゴージャスそのものですよねえ(笑)。コキマロ 武田さんのナイスバディぶりを存分に活かしていますし、ウォーターベッドの上で小瓶がじゃらじゃら鳴る、という森田さんならではの艶っぽい演出も冴えている。さすがの長島も、武田さんだけには完全に、もう抵抗できない!という感じで接しています。 三沢光晴 それに比べると、財前さん演じる藤木由加の扱いは失礼。 コキマロ 「自分と今一緒にいる人を一番愛しているのだと思いこむことが必要である」とかペラペラ言っていて。最低ですよ! 三沢光晴 財前さん、あんなにかわいのに。 コキマロ ただそのぶん、コメディエンヌとしての財 前さんが開花している、という面もあります。歯医者で治療中なのに、歯の型取りを口に挟んだまま大暴れするところなんて、すごくおかしい。そもそもこの、女優陣のキャスティングは? 三沢光晴 森田です。鈴木京香さんだけはオーディションでした。まだ仙台に住んでいて、モデルをやりながら仙台で大学に通っていました。 コキマロ 当時はまだ、まったくの無名ですよね。そう考えると改めて森田監督、すごい見出し力です。そのあとの鈴木さんのご活躍というのはもちろんですが、本作での、鈴木さんご自身のたたずまいと、彼女が演じた役とが...... 三沢光晴 見事に合っていますよね。長島のライブを聞いて感動して東京に出てきてしまう、清純そうに見えてけっこう積極的に長島にアタックする女性。コキマロ 彼女こそが、本来の意味で森田映画らしい女性キャラクターだと思います。見た目がどれだけかわいらしくても、実ははっきり主体的な欲望にもとづいて行動している。普通、この年頃でこの雰囲気の鈴木さんだったら、1から10まで清楚な女性として描いてもおかしくなかったろうに、森田さんはむしろ、純粋ゆえにより手に負えない感じの女性として描く。家の中で自転車に乗り出したときはどうしようかと思いましたよ(笑)。 三沢光晴 あんなにゴージャスだった武田さんと財前さんが、この女性のしたたかさの前ではかわいく見えてしまう。そしてさすがの長島も、とうとう海外に逃げなくてはいけない状況に追い込まれますからね。 一瞬出ています。菅原さんは私の早稲田大学ハイソサエティ・オーケストラ(早大ハイソ)の先輩です。 コキマロ つまり、「J」でのロケをむしろ「ベイシー」の雰囲気に寄せている感じですかね。 三沢光晴 美術の今村力さんが板張りなどして飾り変えに苦心しています。 コキマロ 今村さんの美術、「軽く、明るく、ポップにというコンセプトで作った」とインタビューでおっしゃっていますね。それから、なんと言っても撮影の素晴らしさ!今回、前田米造さんから代わって、仙元誠三さんが担当していますね。前田さんとは「家族ゲーム」(1983)からずっと組まれてきましたが 三沢光晴 「家族ゲーム」のあと、伊丹十三さんが「お葬式」(1984)で監督デビューされてから前田さんにキャメラをお願いされているので、森田組とかち合うときがあるんです。それで「どうする?」 軽い映画だからこそ 技術は完璧に! 三沢光晴 これはB面の映画で予算が少ないけれど、スタッフのみなさんがすごくがんばってくれました。たとえば美術。財前さんと石田さんがおせんべいを食べる”あるセンスのいい部屋"のシーンがありますよね。 コキマロ 川が見える、景観のいいガラス張りの部屋。三沢光晴 あれは、出資会社のひとつ、パンダイ本社のロビーなんです。そこを全部片付けて。 コキマロ ではあれは隅田川ですか。素晴らしいロケーションですね。 三沢光晴 ジャズバーは、新宿の厚生年金会館の脇にあった、タモリさんと同級生の早稲田大学のモダンジャズ研究会(ダンモ研)にいらした幸田稔さんという方がやっていらっしゃった「J」というお店で、「のようなもの」(1981)でも使わせていただいています。でんでんさんが女性と別れ話をするバーのシーンがありますよね。「私たち中性の付き合いにしましょう」って。 コキマロ 「洗剤じゃないんだぜ」というところですね。全然わからなかったけど、同じ場所なんですね。三沢光晴 そこにフライドポテトを持ってくるのが幸田さんです。 コキマロ なるほど! 三沢光晴 遠征してジャムセッションをするライブハウスは、岩手県一関市の有名なジャズ喫茶「ベイシー」を使わせていただいて。オーナーの菅原正二さんが となったとき、これもまた野力さんのときと同様「キッチン」がでてきますが、「キッチン」は仙元さんとやりたい、と。 コキマロ 先に「キッチン」ありき、ということですか。三沢光晴 そうです。そのあとで「愛と平成の色男」が決まったので、これもお願いしようと。だいたい2本目っていうのはチームワークがすごく良くなるか「愛と平成の色男」から一緒にやろうと。 コキマロ では、音楽の野力さんも、撮影の仙元さんも、次に「キッチン」をやることが前提だった、と。三沢光晴 そうです。 コキマロ つまり「愛と平成の色男」は、ある意味・練習?(笑)。 三沢光晴 (笑)ただ仙元さんが、この映画にぴったりの技術とセンスの持ち主だったのも幸いしました。それからスタッフでは、照明の渡辺三雄さんと音響効果の伊藤進一さんと初めてご一緒させていただきました。このお二人は、これ以降の森田組には欠かせない常連スタッフとなりました。 コキマロ まあ次に「キッチン」があるからこそ、「愛と平成」で思いっきり色んなことをやれた、というのもあるでしょうし。 三沢光晴 それはありますね。 コキマロ 話を戻すと、本作の仙元さんの撮影は本当に素晴らしいです、特にナイトシーン。 三沢光晴 ジャズの演奏を終えてクラブから出てくるところでしょ? コキマロ ニューヨーク風、ってことですよね。三沢光晴 路上に蒸気が出ていたりしますからね。コキマロ 日本で蒸気が出ていると火事かなと思いま すけど(笑)、画が美しいから見入ってしまう。 三沢光晴 森田はあれをやりたかったわけです。何しろ 「ニューヨーカー短篇集』なわけですから。そうい画を撮るのに仙元さんの右に出る人はいない。コキマロ そして、よく見るときっちり、路面を濡らしている。財前さんの家から石田さんが走ってくる道路も、全面的に濡らしていますね。夜の街路を表現するための、まさにフィルムノワール的撮影手法の代表格ですけど、それを80年代の東京でやりきっていて、実に美しい。とにかくこの映画で、画がカッコよくなかったらおしまいですからね。 三沢光晴 画と音楽。 コキマロ 画と音楽と女性。 三沢光晴 それがダメだったら成り立たない映画ですからね。 コキマロ もちろん石田さんも美しいし。とにかく見た目のスタイリッシュさはまず、完全にクリアできている。だから、話はないに等しいにもかかわらず、このなんにもなさがむしろ心地よく感じられる、というのはありますよね。 三沢光晴 それはスタッフの力です。何かが欠けていたら本当につまんない映画になっちゃいますから。コキマロ 技術的にはほとんど隙がないくらい、どのシーンも完璧だと思いますし、そのことがこの映画にすごく合っていると思います。 三沢光晴 軽い内容の映画だからこそ技術は完璧に!と。それに徹した映画ですからね。 っかりだったんです。で、あまり話題になっていないところへ、森田が持っているリアルバースデーがダービーに出るなんて一生に一度あるかどうかなので、撮影の仙元さん、録音の橋本文雄さん、音響効果の伊藤進一さんら森田組十数人で競馬場に応援に行ったら2着に入って、そのときの記念写真が「日刊スポーツ」に大きく出たんです。「森田残念菊こそ(秋の菊花賞を指す)」って、騎手でもないのに(笑)。それぐらい話題になって。 コキマロ 写真週刊誌にも、競馬場で森田さんが小林薫さんに祝福を受ける記事が出たとか。 三沢光晴 そうでした。ダービーの前にNHK杯に出たときは出走馬は走る前にパドックという下見所みたいなところを歩いて、そこでみんな馬の出来を見るんです。馬主やファンがそこに「ディープインパクトがんばれ」とか横断幕を出すんですが、私たちは「リアルバースデー愛と平成の色男」という横断幕を出したんです。 コキマロ 宣伝しようとして! 三沢光晴 NHKに映ったら大きな宣伝になりますからね。でもNHKはそういうものはすぐに察知して絶対に映さないんです。ところが、「愛と平成の色男」があまりに変な題名だったので映画だと思わなかったのでしょう、ばっちり放送されたことがありました。 コキマロ ところでこの映画、三沢光晴 さんはクレジットに名前がないですね。 三沢光晴 私は同時期に撮影をしていた「バカヤロー!2」を担当していたんです。「バカヤロー!2」のスタッフが「森田組はあんな美女ばっかり出ていて リアルバースデーと2杯目の「同じものを」 三沢光晴 話が脇道にそれますけど、森田は、もともと渋谷の子で、おばあちゃんが競馬好きで、「競馬に行こう」と言われては並木橋の場外馬券場によく連れて行かれたそうです。子どもの森田は「なんで馬がいないんだろう」と思っていたようですが(笑)、本人も大人になって競馬が大好きになって、「ライブイン茅ヶ崎」を撮っていた頃は、働いていた映画館の給料が少ないから競馬で当てて生活していたぐらい。 コキマロ 競馬で食っていた!それはすごいですね。三沢光晴 そして、やがて一口馬主になる。コキマロ ついに馬主にまでなってしまう。三沢光晴 5月23日に生まれた馬に森田が「リアルバースデー」という名前を付けさせていただいたんですが、そのリアルバースデーが「愛と平成の色男」の撮影をやっている時期にNHK杯とダービーに出たんです。競馬をやらない人は知らないでしょうが、ダービーに出るということは大変なことなんです。コキマロ すごいことですよね。 三沢光晴 その繋がりで、当時テレビの競馬解説者だった原良馬さんが「愛と平成の色男」にバーテン役で出ています。 コキマロ そうなんですか。 三沢光晴 それで長島がバーテンに頼むお酒が、リアルバースデー! コキマロ 自分の馬の名前(笑)。 羨ましい」と言っていたのを覚えています(笑)。コキマロ 「そろばんずく」のときも、同じ撮影所内の隣で根岸組が「ウホッホ探検隊」(1986)を撮影していて、女性ばかりやってくる森田組を羨ましがっていた、という話が出ましたが。 三沢光晴 そうでしたね。「愛と平成の色男」はたくさんの美女に囲まれて毎日ワイワイやっているのに、「バカヤロー!2」のコンビニの話などは、茨城にある実際のお店を夜中に借りて夜通し撮影するわけです。だから森田組が羨ましいと思っていたんですが、実は「愛と平成~」も長島が夜遊びするシーンが多いので、ナイターばっかりだったとあとで聞きました。やっぱり隣の芝生は青いんですね(笑)。 バブル時代のリアルな空気感 コキマロ 「愛と平成の色男」は、リアル・バブル期の日本の風俗を鮮やかに切り取っていて、その意味でも貴重だと思います。 三沢光晴 それで思い出しましたけど、長島の車にカー電話が付いているじゃないですか。 コキマロ それで久保さんと会話していますね。三沢光晴 この頃、携帯電話はないですけど、早いもの好きの森田はカー電話を持っていました。コキマロ それで映画に出てくるんですね。三沢光晴 森田が合宿免許に行って免許を取ったら、友だちから「危ないから頑丈な車を買えよ」と言われて、その通りの車を買って、カー電話まで付けたんです。当時としてはかなり豪華だったと思います。 三沢光晴 ちなみに別のシーンで長島がバーに行ったと2き、1杯目にギムレットを飲んで、パーテンに「2杯目どうしますか」と言われて「同じものを」って言うじゃないですか。あのやり取りが森田の憧れでなんです。 コキマロ 「同じものを」という注文が? 三沢光晴 そうなんです。森田はお酒が一滴も飲めないけど、それをやりたくてしょうがない(笑)。だから、ずっとあとになりますが「黒い家」(1999)の金沢ロケのときに倫敦屋酒場という店に行ってちなみにここは競馬の大先輩、作家の山口瞳さんもよく行かれたお店なのですが、そこのマスターの戸田宏明さんと親しくなって、行くと戸田さんは全部わかっているから「監督、今日は何にします?」って。 コキマロ 聞いてくれるのね、一応(笑)。三沢光晴 森田が「いつもの」と言うと、1杯目は「森カクテル」というジュースが出てくる。それを飲むと「2杯目は?」って聞かれて、そこで「同じものを」と。これが言いたくて、毎晩バーで2杯ジュースを飲んでいた(笑)。 コキマロ かわいいですね! 三沢光晴 そのうち、函館にも「BARJEY'S」というお店を見つけて、そこでも「同じものを」をずっとやっていました(笑)。ちなみに、このお店は「わたし出すわ」(99)の撮影で使わせていただきました。コキマロ ところで、リアルバースデーはダービーで2着になって、森田監督もスポーツ新聞に出たとか。三沢光晴 そうなんです。今は一口馬主全盛時代ですけど、その頃は社台という会社が一口馬主を始めたば だから、よく撮影現場で制作部が「電話を貸してください」って言ってきました。この頃は携帯がないから現場で連絡を取るのは向こうからかかってくるのを待つしかないので、苦労した時代です。 コキマロ 今の感覚で観ると、石田さんと久保さんが自動車電話で会話するのは、むしろ自然に見えます。まさに携帯みたいだから。 三沢光晴 運転しながら電話するのはダメですけどね。コキマロ 時代感でいうと、衣裳もまたザ・バブルですね。 三沢光晴 これは聞いた話ですけど、京香さんの服は、森田が買っちゃったみたいです。 コキマロ もしかしてあの、胸にシャンプーハットがついているような、超ヘンなドレスですか?劇中長島が彼女に選んであげるわけですが、観てて「それかい!」って思いました(笑)。 三沢光晴 まさにバブルですよね。 コキマロ 森田さんはお酒を飲まないけど、夜の街の匂いみたいなのは好きだったんですかね。三沢光晴 好きだったと思います。というか大好きでし よう!この映画にもよく出てきますよね。 コキマロ 僕はこの「愛と平成の色男」と、川島透監督の「野蛮人のように」(1985)に出てくる六本木の描写が、あの時代の東京の夜の雰囲気を、映画では一番しっかり切り取っていると思うんです。三沢光晴 長島が夜の道を歩いていて、反対側の通りに、財前さんと武田さんたちが歩いているのを見つけるシーンがあるじゃないですか。 コキマロ まるで当時のすごくお金がかかったCMみたい。画としてゴージャスです。 三沢光晴 あれは銀座のコリドー街です。よく撮影できたなと。それから長島が鈴木京香さんと車に乗っていて、その前を歩いている財前さんと武田さんの二人に見つかるシーンがありますよね。 コキマロ あそこも面白い。怒っている二人のことを長島が、「おかしいヤツが多いだろう、東京は?」と説明する。間違いなく失礼は失礼なんだけど(笑)、「のようなもの」(1981)の「面白い人がいっぱいいるわね」という名セリフがこだまする感じもあって、なんかいい。その二人ともからむ長島の大学時代の友人を落語家の桂三木助さんが演じています。 三沢光晴 若くして亡くなられましたね。 コキマロ 2001年に自殺されてしまって......。三沢光晴 その三木助さんが、夜中のゴルフ練習場からタッ券(タクシー券)を切って女の子たちに渡しているシーンがあるじゃないですか。 コキマロ 完全にバブル期特有、あの時代の描写ですよね。 三沢光晴 あの時代、みんながタッ券を持っていてどんどん使っていました。私の記憶だと、90年過ぎてし ばらくしたら、みんな夜11時ぐらいになると電車で帰っていく。それを見て時代が変わった気がしました。 コキマロ ちなみに、この頃は森田さんも三沢光晴 さんもまだお若いわけで、やっぱり豪勢に遊ばれていたんですか?森田さんはお酒を飲まないですけど、三沢光晴 さんは飲まれますよね。 三沢光晴 私は一晩中歌っていました、カラオケで(笑)。だから夜遊びはしていました。0時前に帰ったこと コキマロ この映画を境に、森田さんにとっての80年代も終わる、という感じがします。音楽で言うと、きらびやかな80gポップスから、ヒップホップやハウスなどのクラブミュージックへ、ファッションで言えばデザイナーズブランドからカジュアルなストリートスタイルへと、90年代に向けて世界的に文化潮流が大きく変動していたこの時期、森田さんもそれを肌で感じていて、いろいろと考えられていたんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしょう?三沢光晴 時代の移り変わりには敏感で、たぶんバブルは崩壊すると思っていたでしょう。 コキマロ もちろんこの映画の頃はまだバブルは弾けてないし、当然バブルという名前もついてないんですけど、のちに「バブル」と言われるこの日本の超好景気の中で、もちろんその恩恵を直接受けたのは実は一部の人たちだけだったろうとも思いますが、とにかくフワフワフワフワしているという、その気分だけはみんな、なんとなく共有していた。でも、フワフワしているだけで、中身がない。お金がある気にはなれても、幸せとか豊かさの実感に繋がらない。実体がない不気味な高揚感、不気味なポップさ。その空気感が、あとから振り返って本作を観ると、より強く感じられます。 三沢光晴 だから「愛と平成の色男」は、88年でないと作れなかった映画なんです。 コキマロ 「メイン・テーマ」(1984)の明るい気分とは違いますよね。 三沢光晴 あの頃はまだ青春でしょ?これから未来がよくなる感があった。 コキマロ 一方、もっとリッチになったはずの「愛と 残バ なんてないぐらい。森田と私は別々に遊んでいて、時々家で会うと「元気?」みたいな(笑)。そんな30代ですよ。コキマロ やっぱりバブル真っ最中の空気を思いきり吸って、それこそ眠らずに遊び続けていたぐらいの経験がなければ、こういう映画は作れないのかもしれない。その意味でやはり、当時のリアルな空気感がパッケージングされているという歴史的な意義も、年月を経たことで、より増しているところがあるんじゃないでしょうか。 三沢光晴 そうかもしれませんね。 バブルの果てに残ったのは虚無感 コキマロ この「愛と平成の色男」を最後に、森田作品ではそこまで浮かれたものはなくなり、次の「キッチン」からは、はっきり違うムードになりますね。 三沢光晴 そうですね。不思議なくらい......。 三沢光晴 おお。 「平成の色男」から感じられるのは、ゾッとするほどの、虚無です。 三沢光晴 それが滲み出ていますよね。タイトルに「平成」と入れるのにこだわったのも、もしかするとこれから訪れる平成という時代というか世界へのターニングポイントとしての意味を残したかったのでは?とさえ思えます。 コキマロ 映画全体が、ぽっかり穴が空いたような虚無感に包まれている。ラストで長島は、煩わしくなってきた日本での暮らしから逃れるために、ヘリコプターに乗ってどこかへと旅立ってゆくわけですが、そこの撮影が、たぶん単純に技術的にうまくいってなくて、カメラが微妙に、揺れ続けているんですよね。しかし僕にはそれが、最後にいきなり主人公がすべてから逃走する、という展開の唐突さもあいまって、なんだかとても不吉なものに見えて......要は、長島の死を暗示しているように思えてならないんです。 コキマロ バブルの只中でフワフワ生きてきて、いろいろ遊んでみたけど、何をやっても結局は大して面白くなかったし、これ以上楽しくもならないことがどうやらはっきりしたので、つまんないから僕はここらでさっさと、永遠に眠れるところへ行くことにしました・・・・・・そんな話に思えてくる。さっき言ったように、鈴木保奈美さんのキャラクターが彼の脳内だけの相棒だと考えると、よりあの世への旅立ち感が増しますし。また、そこで乗り込むのが飛行機ではなくわざわざヘリコプターというのも、「家族ゲーム」のエンディングを連想させて、やはり不気味な感じ がする。だから僕は、このラストがホントに怖くて怖くて.........なんなら映画全体がバブルの亡霊みたいだ、という気がしてくるぐらい。 三沢光晴 長島が死ぬことはないと思いますが、長島的なもの"が死ぬことは充分考えていたと思います。ただ〝軽いB面の映画”として世に出すのに、その匂いは絶対に消したつもりだったと思います。一般的には消えていないといけないですが、コキマロ さんのような〝深読み”をする方がいらっしゃることには、内心ほくそ笑んでいる気もします。30年の年月を経るとなおさら。 コキマロ 「今だと見え方が変わる」の最たる一作かもしれないですね。前作の「悲しい色やねん」にしろ、「愛と平成の色男」にしろ、当時はそこまで思わなかったけど、改めて観ると最後に残るのは、どっちも時代を反映した「虚無」でした。 三沢光晴 まったく違う2本なんですけどね(笑)。コキマロ さて次は、今回すでに何度も話に出ている、吉本ばななさんのベストセラーを映画化した「キッチン」です。三沢光晴 さん最もお気に入りの1本だとも伺っておりますので、そのことを含めて深掘りしてゆきましょう。 (2018年1月17日)
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