ロマン派文学の代表作の一つ。ノヴァーリス(Novalis)著、「青い花(Heinrich von Ofterdingen)」です。青山隆夫訳、岩波文庫。状態は、全般にかなり良好です。送料は、クリックポストで185円です(※厚さ2cm以下の文庫本は、合計1㎏を超えない範囲で計4冊程度まで同梱可能です)。
ノヴァーリスは、ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』が現実にばかり目を向け、十分に詩的でないことに不満を抱きこの作品を構想した。主人公ハインリヒ・フォン・オフターディンゲン(de:Heinrich von Ofterdingen)は中世の詩人(実在は定かではない)であり、1206年にテューリンゲン方伯ヘルマン1世の居城ヴァルトブルク城でヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデやヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハらと歌合戦をして敗れ、斬首されそうになったところを公妃の願い出によって助けられたとされる。E。T。A。ホフマンの作品にもオフターディンゲンの伝承を題材にした短編『歌合戦』がある。
★著者、ノヴァーリス(Novalis、Georg Philipp Friedrich von Hardenberg、1772 - 1801年)は、ドイツ・ロマン主義の詩人・小説家・思想家・鉱山技師。シュレーゲル兄弟らと並ぶ初期ロマン主義の中心人物である。家系はニーダーザクセン出身の貴族であり、プロイセン宰相カール・アウグスト・フォン・ハルデンベルクは親戚。筆名「ノヴァーリス」はラテン語で開拓者の意味から採られた。ドイツ敬虔主義者の家庭に育つが、少年時代から虚弱体質だつた。22歳の時、10歳年下のゾフィーと出会い密かに婚約を交わしたが、その2年後にゾフィーが急逝、その墓を訪れた際に湧き上がった幻想体験が詩作の源流となった。鉱山学校での知識を交え、人間と世界が変容して融合を果たす「魔術的観念論」という独自の自然観を形成。シュレーゲル兄弟やティークらと「ロマン派の集い」を成し、憧憬と幻想を絡めた詩的な着想でドイツ・ロマン派の先駆者となったが、28歳で急逝した。