Knollのシンボルの一つ、チューリップチェアは、1950年代にエーロ・サーリネンによりデザインされた
ミッドセンチュリーを代表する椅子です。一本脚で自立するデザインは、テーブル下のスラム化(椅子や
テーブルの脚による混乱状態)を解決するため、多大な研究を重ねて生まれた世界初のデザインであり、
それまでの椅子の概念を覆すものでした。床から伸びる一本の脚と、花弁のような見事な曲線を描く
シェル。そのフォルムが一輪の花のように見えることから、チューリップチェアと名付けられました。
そのチューリップチェアの背からサイドにかけてシェルを広げ、包み込むようなフォルムに仕上げたのが、
チューリップアームチェアです。シェル部分はFRP、脚部は強度的問題を考慮し、アルミダイキャストを
使用しており、異なる素材を使用しながらデザイン的融合に成功した名作です。
人気のチューリップアームチェアは現在でもKnoll(ノル)より販売されていますが、本品は20年以上前に
中古家具として購入した古いものです(購入時に中古品でしたのでおそらく製造から現在まで40年前後経過
しているものと思われます)。現行のKnollのチューリップチェアは真っ白いイメージがありますが、本品は
少しくすんだホワイト色(色やけしているわけではございません。当時のオリジナル色だと思います)で、
ヴィンテージ古董商品,有可能客製化、修改、換過零件,請下標錢注意。感が感じられる雰囲気です。
商品の状態は、FRPとアルミダイキャスト製のため、がたつきやぐらつきなどはなく、非常にしっかりした
状態です。ただし、写真7~10枚目のように、シェル部分には塗装のはがれや傷など多数あります。
クッションに関しては、やけや汚れなども見受けられず綺麗な状態を保持しています。シェルのクッション
を置く部分(写真5枚目)にはクッションのずれ止めのためのオリジナルのマジックテープをはがした跡が
残っています。テープの跡は接着剤が硬化してしまってシールはがしなどでははがれません。新たにマジッ
クテープを貼っていただくことは出来ますが、なくても特にクッションがずれたりはしませんので、この
ままの状態でお使いいただければと思います。もちろんクッションで隠れてしまう部分です。
現行のKnoll製品には、Knollとわかるように刻印やシールなどが貼られていますが、昔はサインや印がなに
も無いことが普通でした。本品にも刻印やシールなどはございません。刻印やシールなどない場合は、Knoll
製品かどうかは造りとか細部を見て判断しなければなりませんが、本品はリプロダクトなどというジャンル
がまだ確立されていない20年以上前に購入したという事実と、現状の本品自身のヴィンテージ古董商品,有可能客製化、修改、換過零件,請下標錢注意。感や手抜きの
ない造りの良さ、などからKnoll製品で間違いはないと思います(逆にKnoll製品以外考えられません)。ただし
少しでも疑問に思われる方はご入札をお避け下さい。
本品は脚部とシェルが写真6枚目のように6本のボルトで固定されています。そのままでは200サイズを超え
家財宅急便等になってしまうため、配送料を抑えるため脚部をシェルからはずしてお送りいたします。組み立
てるときに必要なスパナは写真の6枚目の物を付録でお付けします。組み立ては、まず脚部とシェルの6個の
穴を真上から見て一致させていただければ、あとはスパナでボルトを締め付けるのみです。