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みなさん、こんばんは!木曜洋画劇場のお時間でございます。さて、今宵ご紹介いたしますのは、1958年に公開されました、ジョージ・パル監督・製作、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー配給によるイギリスのミュージカル映画、「親指トム」でございます。さあ、この愛らしくも不思議な物語の世界へ、みなさまをご案内いたしましょう!
さあ、みなさん、目を閉じて、ちょっと想像してみてくださいね。深い森の奥、木こりの夫婦が暮らす素朴な家。そこで繰り広げられる、親指ほどの小さな少年の、大きな冒険!1958年の「親指トム」は、そんな心温まるファンタジーとミュージカルの魅力がたっぷり詰まった一編でございます。
この映画、原作はグリム童話の「親指小僧」でございますが、ジョージ・パル監督の手にかかると、なんともカラフルで、夢いっぱいの世界に大変身!ジョージ・パルといえば、特撮の巨匠としても名高い方でございますよね。「宇宙戦争」や「タイム・マシン」でもその手腕を発揮しましたが、この「親指トム」では、彼の遊び心と技術が、まるで魔法のようにスクリーンに花を咲かせているんです。
物語の主人公は、親指サイズの少年、トム。演じるのはラス・タンブリン。もう、このタンブリンさんの動きがね、まるで本当に親指サイズの人間がそこにいるかのようなんですよ!彼の軽やかなダンスと愛らしい表情は、観る者の心を一瞬でつかんで離しません。トムは、子どものいない木こり夫婦のもとに、森の精の魔法によって授けられた子なんですね。でも、こんな小さな体で、どうやって生きていくの?なんて心配になりますが、そこはトム、好奇心と勇気が人一倍!次々と巻き起こる冒険に、勇敢に立ち向かっていくんです。
さて、この映画の魅力の一つは、なんといってもそのミュージカルナンバーでございます。メトロ・ゴールドウィン・メイヤーのミュージカル映画といえば、「オズの魔法使」や「雨に唄えば」を思い浮かべる方も多いでしょうけど、この「親指トム」も負けておりません!特に、トムが歌い踊る「Tom Thumb’s Tune」は、軽快で耳に残るメロディ。思わず一緒に口ずさんでしまうような、楽しさに溢れております。ペギー・リーが歌うナンバーも、物語に彩りを添えて、なんとも心がウキウキしてくるんですよね。
そして、特撮!これがまた、1958年当時としては驚くべきクオリティなんです。ジョージ・パルの得意とするストップモーション・アニメーションや、巨大なセットとの合成技術が、トムの小さな世界をリアルに描き出しているんです。たとえば、トムが巨大なケーキの上を歩いたり、ネズミに乗って冒険したりするシーン!あの小さな体と、大きな世界のコントラストが、観ていて本当にワクワクするんですよ。子ども心に帰ったような気持ちになりますよね。
物語には、悪役も登場します。トムをさらおうとする意地悪な二人組、イワンとトニー。この二人を演じるテリー=トーマスとピーター・セラーズの掛け合いが、なんともコミカル!特にピーター・セラーズ、後に「ピンク・パンサー」シリーズで有名になりますが、この「親指トム」での彼の演技は、すでにその才能の片鱗を見せつけております。ちょっと間の抜けた悪役ぶりが、憎めなくて、笑いを誘うんですよね。
でも、この映画の心髄は、やっぱりトムの純粋な心と、家族の愛にあると思うんです。木こりの夫婦がトムを我が子のように愛し、トムもまたその愛に応えようと頑張る姿。そこには、どんなに小さくても、心が大きければ何だってできるんだ!というメッセージが込められている気がします。ファンタジーでありながら、どこか普遍的な温かさが感じられるんですよ。
技術的な面でも、物語の面でも、そして音楽の面でも、すべてがバランスよく調和したこの「親指トム」。家族みんなで観ても、大人だけでしみじみ観ても、きっと何か心に残るものがあるはずです。さあ、みなさん、この映画を観終わった今、あなたのハートには何が残りましたか?
(2025年 10月 3日 21時 07分 追加) OPPAIUNKOSAGA >