『Mechanical Animals』に収録された14曲は、二人の中心的キャラクターの物語で成り立っており、オメガはより快楽主義的な視点を持っている。「Great Big White World」ではオープニングのリフレインからデヴィッド・ボウイやマーク・ボランを彷彿とさせる70年代のグラム・ロックの影響を大きく受けたシンセ・サウンドを取り入れ、そこにプロデューサーのマイケル・バインホーン(サウンドガーデン、ホール)が洗練された煌めきを加える。しかし、そのサウンドは、『Antichrist Superstar』が引き出したダークで低俗な雰囲気も纏っており、『Mechanical Animals』が正反対にあるわけではなく、同じコインの裏側なのだということを示唆している。
その感情は「The Dope Show」のリリックの中ではっきりと示されている(“すごくキレイでカワイイ子たちが俺をハイにさせようとする”)。そして悪評に対する無関心とロック・ミュージックに対する倦怠についても「Rock is Dead」で歌っている(“ロックはとうに死んだ/衝撃はすべてその頭の中にある/セックスもドラッグも餌として与えられた/だからおまえの抗議なんてクソ喰らえ/忘れてしまえ”)。